クソザコ就活生による、クソザコ就活生のための日経新聞解読。朝刊の重要なトピックを紹介し、背景・用語をまとめていく。楽しんでいこうぜ。記事のチョイスは完全に独断。答えは書かない。疑問を書いていく。著作権が厳しいので、引用は少なめ。
2020年9月10日
セブン、コンビニ店舗からの直接宅配サービス開始 1面
[セブンイレブン・ジャパンはアマゾンなどのネット通販に対抗し、コンビニから商品を直接届けるスピード宅配サービスを始める。消費者に届くスピードが強み]
自宅にいる消費者が商品リストの中から注文し、コンビニで店員が袋詰めし、配送業者に渡して届けるスタイル。まずは20年度内に都内の100店舗で始め、21年度以降に1000店規模へ拡大していく。
コンビニは今まで、一番身近な小売の業態だったが、もはや店舗に行く必要もなくなるかもしれない。注文を受け付ける範囲を店舗から半径500m圏内とし、スマホ端末を活用するなどして店舗の負担を軽減するそうだ。しかし昨日の日経でも扱われていたように、コンビニ本部と店舗オーナーとの健全な関係が必要となるのに変わりはない。合間を縫って袋詰めするそうだが、はたして店舗の人員に余裕はあるのだろうか。
宅配はコロナ危機の中のトレンドのひとつ。コンビニ業界はすでに頭打ち状態で、これ以上の成長が見込めないでいる。そんな中で打ち出したのがコンビニ宅配サービス。ローソンはウーバーイーツと組んで店舗からの宅配に取り組んでいる。
英アストラゼネカ、ワクチン治験中断 2面
[英アストラゼネカは深刻な副作用の恐れがあるとして、開発中のワクチンの治験を中断する。安全性を最優先する方針。背景には、ワクチンが政治利用されることへの懸念が。]
これは決して悪いニュースではないだろう。もちろん新型コロナウイルスに対するワクチンが早期に供給されることが望まれるが、健康な人に投与するワクチンには高い安全性と確実な実効性が求められる。副作用のリスクを見逃さなかったアストラゼネカの判断は尊重されるべきだ。
米ファイザーや米モデルナでは臨床試験の最終段階にあるとされ、年内の供給も夢ではない。一方で早期の供給が政治的に求められる事態も生じており、製薬会社はあくまでも安全性を最重視する方針を改めて示した。仏サノフィやファイザーなど主要9社は共同声明を発表し、安全と効果が認められることが供給の前提だとした。
ちなみに日本では、ワクチンによる健康被害は国が賠償するようだ。(↓「コロナワクチンの賠償、国が責任」2020.8.20付日経を参照)
大林組 無人化進める 12面
[大林組は工事の自動化を進める。手始めにタワークレーンの自動操縦に挑戦し、ゆくゆくは自動化技術のプラットフォーマーを目指す。]
大林組は三重県のダム建設現場でタワークレーンの自動操縦に取り組んでいる。非常に繊細で、操縦が難しいとされるタワークレーンだが、風の検知やルート作成にAIを活用し、ゆくゆくは市街地のビル建設現場への導入を視野に入れている。
大林組は以前から工事現場の自動化を進めてきた。図面のデジタル化やドローンの活用に挑戦してきた。背景には少子高齢化による労働力人口の減少や労務費の削減があるが、それだけではない。大林組はメーカーを問わずに建機を自動で操縦する仕組みを構築し、自動化技術のプラットフォーマーへと進化することを目標にしている。
建設現場のデジタル化は、世界的にみても日本のゼネコンが先行しているそうだ。これは知らなかった。ゼネコン、あるいはDXや自動化に関連する業界を志望する就活生には重要な情報だ。これまで建設現場と言えば人が汗を流して懸命に働くイメージだった。このイメージは今後大きく変わる可能性がある。
そのほか
米、イラクの米軍削減
米軍はイラク駐留軍を削減する。トランプ大統領はこれを成果のひとつとしてアピールする可能性がある。アフガニスタンやイラクに対するアメリカの外交政策は、調べるととても面白い。アルカイダなどのテロ組織も、アメリカと敵対している存在というイメージが強いが、歴史を振り返るとアメリカとは深い縁があったりする。
ディズニー映画、ウイグル迫害の中国機関に謝意で批判
あまり話題になっていないのでこれをチョイス。ディズニーの新作映画「ムーラン」をめぐって、人権問題で揺れる中国の新疆ウイグル自治区の政府機関が協力していたことが分かった。エンドロールで政府機関に対する謝意が示されており、批判の声が上がっている。鑑賞をボイコットする動きもある。
新疆ウイグル自治区に関しては、英BBCが熱心に報じている。地政学的に近い日本ではほとんど取り上げられないのが不思議だが、新疆ウイグル自治区で何が起こっているのかは知っておいたほうが良いだろう。
おまけに、今日の日経で気になったワードを2つ。
・VIX指数(恐怖指数)
米ハイテク株の過熱が一転した記事の中で見つけた言葉。
・リバースブルートフォース攻撃
ドコモ口座の不正利用問題のなかで出てきた言葉。逆の発想って感じですがね。IDを固定してそれに合うパスワードを試すのではなく、パスワードを固定してIDや口座番号を試していく手法。
今日はここまで。読んでくれてありがとう。